
平成19年7月6日に、GE社製 Light Speed Ultra16を導入しました。 最大の特長は、一回転当たり0.625mm厚(従来の2倍の精密画像)の断層像が16枚同時に撮影できることです。1秒間で最大32枚のボリュームキャンも可能で、従来の螺旋状(ヘリカル)CTに比べ30~50倍程度の撮影速度(精密検査時)を持っています。 このCTにより高度な医療が提供できるとともに患者さんの負担を大幅に軽減することが可能となります。
CT(コンピュータ断層撮影装置)とは
CTはX線を体の周囲から照射し、透過してきたX線量を測り、コンピュータを使って断面(輪切り)を画像化し、体内の骨・臓器・空気などの微妙なX線透過の差を細かく濃淡として表すことができる装置です。
特徴1 超精密・超高速撮影による高度な診断が可能
従来に比べて非常に細かい撮影が可能となったことで、今まで観察が困難だった病変の確認が容易に出来るようになります。このため、心臓冠状動脈の狭窄などを調べる造影剤を使用した血管造影撮影において、高精細な三次元立体(3D)画像の構築が可能となり、より高度な診断ができるようになります。また、従来は1方向からの観察しか出来ませんでしたが、多方向からの観察が可能になり、肺野領域のがんの転移や頭部の微小な病変部など、従来のCTでは困難であった精密検査が可能になります。 また通常の撮影にて精密な情報取得が可能なことで、今までのように複数回にわたって検査をしなくてもよくなります。
特徴2 患者さんの呼吸停止時間の短縮化ならびにX線被曝の低減
高速撮影のため、患者さんに必要な息止め時間および回数が減る(ほとんどの検査が一回の息止めで実施可能)と同時に、被曝量も低減します。従来では心臓全体の撮影に約1分を必要としていましたが、約15秒程度で撮影が完了、30cmの全肺野も約4秒で撮影が終了するなど、一回の息止めで余裕を持って心臓や肺野の撮影が可能です。
特徴3 冠動脈疾患へのCT検査適用
日本人の3大死因である心疾患における冠動脈疾患の画像診断は、血管造影装置によるスクリーニング、フォローアップが行われている現状があります。この領域において、冠動脈造影検査に比べて侵襲性の少ない検査方法として16列マルチスライスCTが期待されます。
スクリーニングだけではなく、インターベンションやバイパス術を行った後のフォローアップに期待がもたれます。
従来では動きの影響により不可能であった
冠状動脈プラークの診断が可能となりました。また超高速スキャンにより患者様の呼吸移動や体動、血流速度に左右されず撮影することが可能となり
、画質の大幅な向上により微細な腫瘤・病変なども容易に発見できるようになります。検査時間も従来のシングルヘリカルCT装置に比べて1/15近くの短縮化が可能となります。
※冠動脈の撮影につきましては、現在臨床適応できるように調整中です。