院長挨拶
清恵会病院は1970年7月に、堺市の救急医療・地域医療の充実を目的として設立されました。当時の民間病院としては珍しい「24時間365日受入れ可能」な救急体制をいち早く取り入れ、日々の診療と共に身近で頼れる病院として地域の医療に貢献してきました。
2015年10月に、堺市立病院跡地に清恵会病院と清恵会三国丘クリニックを統合移転・開院。この移転を機に、地域のニーズに合わせた専門性の高い医療も重要だと考え、脳卒中センターや、脊椎脊髄センター、手外科マイクロサージャリーセンターなど病気や臓器ごとに医師や看護師、コメディカルが職種の枠を超え多職種で1つのチームとなり治療にあたるセンター化の充実をはかり、現在進行形で体制の強化に取り組んでいます。
地域医療においては、主たる役割である救急医療の充実と合わせ、急性期病床、地域包括ケア病棟、医療療養病棟を併せ持つケアミックス型の病院として、さらなる医療の質の向上、病病連携、病診連携を行い地域における中核病院としての役割を担ってまいります。
近年、新しい治療方法や医療機器・薬品など医療分野の進歩は目覚ましいものがありますが、私は医療における「考え方」にも変化が出てきていると感じています。
これまでの「治ったら終わり」という医療の関わり方から、「治し支える」といった温もりの感じられる「治療のその先」を見据えた医療が今後は求められてくるのではないでしょうか。その理由の1つとして、移ろい変化していく時代の中で、大きな問題の一つとして超高齢化・人口減少社会といった人口構造の変化は以前から言われており、徐々に社会経済にも大きな影響を与え始めています。
その影響は医療においても例外ではなく、人口減少に伴う働き手不足がすすめば求められる医療体制にも大きな影響が及びます。
人口構造の変化とともに、地域がもとめる中核病院としての役割を果たすためにも医療DX(医療DIGITALトランスフォーメーション)の導入も視野に入れ、これまでに培ってきた医療技術と新たなデジタル分野での技術を活用し、これまで以上に患者さん、地域の皆さんを支え、安心していただける体制をいち早く構築すること、医療を提供する職員も含め皆さまが安心できる病院を目指してまいります。
どのような時代においても柔軟に対応し、適切で良質な医療を提供できる病院を目指してまいりますので、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
2022年10月1日
社会医療法人清恵会 清恵会病院
院長 池内 尚司