顎関節症センター
顎関節症とは
普段あまり意識することのない顎関節は、耳の穴の前にあります。そこに指を当てて口を動かしてみると関節の動きがよくわかります。
顎関節症とは、あごの関節と咀嚼筋(顎の骨を動かす筋肉)の病気です。
あごが痛い(顎関節痛・咀嚼筋痛)、口を開けにくい(開口障害)、あごを動かすと音が鳴る(顎関節雑音)など。
さらに、頭痛や肩こりなどの苦痛を伴うことも多く、どの診療科へ行けば良いのか悩まれる方が多くいらっしゃいます。
日本で罹患率3~15%と言われ、性別・年齢問わずだれでも発症するとても身近な病気です。
また、顎関節症とよく似た症状の疾患も複数あり、中には重篤な病気やがんなどが原因となっている場合もありますので、専門医にかかることをお勧めします。紹介医からの紹介状をお持ちください。
顎関節症の代表的な3つの症状
顎関節痛・咀嚼筋痛 | あごが痛い |
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開口障害 | 口を開けにくい |
顎関節雑音 | あごを動かすと音が鳴る |
代表的な3つの症状に加えて頭痛や肩こりなどの痛みを感じられている方も多くいらっしゃいます。他にも耳が痛い、目の下が痛い、片側のあごや舌が重だるい、口を閉じにくい。食事に苦労する、といった症状を訴える方も多くおられます。このような場合、日常生活への影響が大きく感じられる方もいらっしゃいます。
治療と取り組み
基本的には、夜間に着脱可能なスプリント(マウスピース)を入れていただく治療を行います。症状に応じて顎関節注射や顎関節洗浄などにも対応し、場合によっては近畿大学病院と連携のうえ治療にあたります。
スプリント | 患者さんに合わせて作る治療用のマウスピースを就寝時に使用します。装着することで、顎関節に変化を起こし顎関節への負担を軽減、改善していきます。症状に合わせてメンテナンス(作り変え)が必要。 |
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顎関節注射 | 関節腔内に針を指し、薬液の注入・排出を繰り返すことで炎症性発痛物質を洗い流すことで痛みが緩和されます。これにより関節腔内の陰圧が取り除かれ。癒着の剥離や、血行を改善するという効果があります。 |
顎関節洗浄 |
受診のご案内
紹介状が必要
当センターは完全予約制です。
治療をご希望の方は、かかりつけ医からの紹介状が必要になります。
まずは現在治療を受けているかかりつけ医に清恵会病院顎関節症センターでの治療を希望する旨をお伝えください。
地域の先生方へ
清恵会病院 顎関節症センターでは、地域連携室を通して随時、紹介患者様の受け入れに対応しています。患者様のご紹介につきましては、当院地域連携室までお気軽にご連絡ください。
はじめて当院にご紹介いただく先生へ
顎関節症センターでは地域の先生を通してご予約いただく他、紹介状をお持ちの患者様から直接ご予約をいただくことも可能となっております。
清恵会病院 地域連携室専門医紹介
歯科口腔外科部長
濱田 傑
1978年、九州歯科大学を卒業後、大阪大学大学院歯科研究科 口腔外科第一専攻を終了。大阪大学歯学部付属病院口腔外科第一医員、近畿大学医学部付属病院口腔科診療助手を経て口腔科助教授(現歯科口腔外科に改称)、歯科口腔外科教授をへて現在に至る。
日本口腔外科学会 指導医・専門医、日本顎関節学会 指導医・専門医、日本睡眠歯科学会 指導医・専門医、日本睡眠学会 歯科専門医